伊那市 院長ブログ 小野歯科医院 長野インプラントセンター

11月23日(祝日:金曜日)第1回磁性アタッチメントインプラント学術大会(大会長 田中 譲治先生)が、アカデミーヒルズ49Fタワーホール(六本木ヒルズ内)にて開催されましたので出席しました。

今回は、「超高齢化社会を迎え、健康長寿をいかに伸ばすか」がテーマでした。日本は、13年後の2025年には3人に1人が65歳以上という超高齢化社会へと突入していきます。特に高齢化率のスピードは、アメリカ、イギリスといった先進諸国のなかでも一番高いとのことです。福祉国家として知られるスウェーデンよりも将来高くなると、現在推計されています。ここまで、日本の高齢化は急速に進んで来ているのかと驚かれる方も多いのではないでしょうか。しかし、現実です。

長寿社会を迎え、いかに楽しい人生を過ごすか、健康長寿をいかに延ばすかを考えたとき、「食べる」「話す」「笑う」の日常生活においてお口の健康は必要不可欠なものと言えます。
自分の歯の状態が悪い、入れ歯があっていない等の状態では、おいしく食べることができず、食べる楽しみが失われてしまいます。また、お友達同士で話をしても、おもいっきり笑うことが出来なければ、会話も弾まなくなってしまいます。そうなると外出するのが嫌になり、家にこもった生活を送るという悪循環が発生してしまいます。

「人は、誰しも健康で楽しい人生でありたい」と願っています。

歯科における役割は、今後益々重要性を増してくるものと考えられます。こうした要望に貢献出来るよう日々努力し、患者さんには、今から健康長寿であるための情報提供を行っていかなくてはならないと感じました。

 11月に入りました。今年も残す所2ヶ月をきり、改めて月日の経つのは早いものだと実感しています。朝晩めっきり寒くなってきましたが、皆さん体調はいかがでしょうか?この冬は、インフルエンザが流行しないよう願うばかりです。どうぞくれぐれもご自愛ください。

台湾の台北栄民総医院の研究チームが、定期的な歯石除去は歯を美しくするだけではなく、心臓発作や脳卒中のリスクも下げる可能性があるとする研究結果をこの程、米フロリダ州オークランドで開かれたアメリカ心臓協会(American Heart Associationn)の学会で発表しました。
内容は、10万人以上を平均で7年間にわたって追跡調査した結果、歯科医師または歯科衛生士に歯石を除去してもらったことがある人は、一度も除去してもらったことがない人に比べ、心臓発作リスクが24%、脳卒中リスクが13%と低く、少なくとも年1回、歯石除去を受けている人は、どちらのリスクも目立って低くなったというものです。
歯石を定期的に除去することで、心臓発作や脳卒中につながる炎症を引き起こす、プラーク等のバクテリアの増殖が抑えられるからではないかと考えられています。
すでに、国内においてもこれらの事は、突き止められてきていることです。しかし、国際的な心臓学会という場で、発表がまだなされていなかったのは非常に残念なことです。歯科の分野でも、台湾は確実に力をつけてきているというのが実感です。きちんとした信用のあるデーターを積み重ね、他国に劣らない学会発表を、今後していく必要性を感じました。