8月に入り、毎日暑い日が続いていますが、皆さん元気にお過ごしでしょうか?当院に通院中の方も、庭の草取りをしていて急に気分が悪くなり、幸い御家族の方に発見されて、事なきを得たとのお話を昨日してくださいました。まだまだ暑い日が続きそうです、くれぐれも無理をなさらないようにしてください。私は、2日間に及んだ、全員発表研修会無事に終了しました。数多くの臨床結果、研究報告から、今年も大変有意義な時間を送る事ができました。
前回、日本人の平均寿命そして健康寿命のお話をさせていただきました。
超高齢化社会を迎えて、日本にとって最近、最重要課題の一つに上げられているのが、「認知症」です。
7月30日、箕輪町社会福祉協議会主催の「認知症サポーター養成講座」を受講しましたので、この話題を何回かに分けて、取り上げたいと思います。今回は、認知症の現況と将来の予測について解説させていただきます。
<尊厳をもって最期まで自分らしくありたい>
誰もが望むこの願いをはばみ、深刻な問題になっているのが認知症です(2004年12月、痴呆から認知症へと名称が変更されました)。この認知症は、誰にも起こりうる脳の病気によるもので、85歳以上では4人に1人にその症状があるといわれています。私たちが暮らす箕輪町では65歳以上の約1割の方が認知症となっており、年々増えています。日本全体では、現在約210万人ですが、27年後の平成52年(2040年)には400万人程度まで増加することが予想されています。現在、働き盛りのお父さん、お母さんもこの頃には該当する年齢になる計算です。
認知症の人が記憶障害や認知障害から不安に陥り、その結果まわりの人との関係が損なわれることもしばしばあり、家族が疲れ切って共倒れしてしまうことが今後起こりうる事として、心配されています。
「尊厳ある暮らし」を守るにはどうしたらよいか。次回、考えてみたいと思います。