今年に入り、1か月が経過し2月に入りましたが、毎日底冷えのする寒さが続いています。インフルエンザも先月よりは減少傾向にありますが、まだ県の注意報は解除されていません。どうぞ、御自愛ください。最近テレビでも「ヒートショック」と言う言葉を耳にする方も多いのではないでしょうか?そこで、今回このヒートショックについて考えてみたいと思います。
凍えるような冬、寒くてブルブル震えながら浴室に急ぐなんていうことはありませんか?冬の時期、暖房で暖かい居間と暖房のない脱衣所や浴室との差が10度以上になることはまれではありません。この急激な温度変化が短時間のうちに起ると、これに伴って、血圧の急激な上昇や下降が引き起こされます。これを「ヒートショック」と言います。「ヒートショック」は体に大きな負担をかけるため、冬の入浴中に起る突然死の大きな要因となります。例えば、急激に血圧が上昇した場合には脳出血や脳梗塞、心筋梗塞などで死亡する恐れがあります。逆に、急激に血圧が低下した場合は、脳貧血を引き起こし浴槽でめまいを生じてけがをしたり、溺れたりする危険性があります。
<ヒートショックの影響を受けやすい人>
65歳以上である
高血圧・糖尿病・動脈硬化の病気をもっている
睡眠時無呼吸症候群など呼吸器官に問題がある
熱いふろが好き
お酒を飲んでから入浴することがある
<ヒートショックによる事故を未然に防ぐには?>
(1)脱衣所に暖房器具を置くなどして、入浴前に居間と脱衣所との温度差をなくす。
(2)浴槽のふたを開けたり、服を脱ぐ前に、浴室の床や壁にシャワーをまくなどして、浴室を温めておく。
(3)湯船に入る前に、手や足といった末端からかけ湯をして、徐々に体を温めていく。
(4)ぬるめの湯で、入浴時間はほんのり汗ばむ程度にする
(5)入浴の前後には、コップ1杯程度の水分を補給する。
(6)お酒を飲んだら、お風呂には入らない!
私もそうですが、多くの日本人はお風呂が大好きです。特に、一日の終わりにお風呂で体を温めて、湯船でほっこりと一息つく時間を楽しみにしている人も大勢いらっしゃるのではないでしょうか。でも、お年寄りや高血圧・糖尿病などの病気をもっている人にとって冬の入浴は、常に危険と隣り合わせであることを忘れないようにしたいものです。また、御家族と同居している人は、入浴中に「お湯加減はどう~」、「大丈夫ですか~」などの定期的な声掛けをしてください。